2007年06月06日

113:in + terms

■[意味をとりましょう]

Such idea can be expressed more clearly in terms of mathematics.





■試訳

この考えは数学用語でもっと簡単に表現できる

■本日のポイント

・termの和訳

→「期間、学期、(契約)条件、間柄、観点、言葉・用語」

・in terms of ~

→「〜の観点で」

・inとくっつくtermは「観点」か「言葉」の意味

■■Hop

○皆さんご無沙汰しておりました。

暗記しないで受かる英語のマサです。

本年度は春先からドタバタが続きまして、メールマガジンの配信が止まっておりましたが、

一段落つきましたので、例年通り、ムダに元気よく配信を再開したいと思います。

○本日の問題は実際に河合塾で教えたものです。

長文の一節だったのですが、授業後に質問が集中。

「マサせんせー、さっきの和訳なんですが」

「なに?」

「in terms ofは「〜の観点で」じゃないんですか?」

「なんで?」

「だって辞書にそう書いてたから」

辞書とはある文脈とは関係なく、意味をちぎって載せているだけの存在。

文章をよく読めば「観点」の意味ではないとわかるはずです。

■■Step

○まず次のことを理解してください。

数あるtermの意味の中でも、inにくっつくtermは大体「観点」か「言葉」の意味になります。

☆in + term(s)=「〜な観点、〜な言葉」

確かに辞書には

☆in terms of~・in ~ terms「〜の観点で」

と書いてありますが、次の文ではどうでしょう。

★~ describe the unknown in rational terms

×「合理的な観点で未知のものを描写する」

微妙な日本語ですが、describeは「「言葉で」言い表す、描写する」という意味。

ですから

○「合理的な言葉で未知のものを描写する」

のほうがしっくりきます。

「なんで「言葉」の意味のtermにinがつくの?」と思う人に中1レベルの例題を。

★[適語をいれよ]

I wrote a letter ( )English.

わかりますよね?

答はin。

「英語で〜」というときin Englishというのは誰でもわかる。

そこで、Englishは「言葉」なわけですから、要するに

「言葉で〜」というときは「in + 言葉」になるんです。

だったら

★〜describe the unknown in rational termsも

「合理的な言葉で〜」という意味になり、「in + 言葉」のパターンと考えるのが自然です。

■■Jump

○本日の問題

★Such idea can be expressed more clearly in terms of mathematics.

この文章も動詞が「express=説明する」になっています。

「説明」は基本「言葉で」するもの。

「言葉で」を表す英語は「in + 言葉」のパターンです。

したがって、以下の部分

★〜in terms of mathematics.

は「数学的な言葉で」の意味。

いくら辞書に欠いてあるからといって、

決して「数学的観点で」の意味ではありません。

わかりましたでしょうか。


(裏)
最近無性に腹が減ります。妊娠でしょうか。
posted by マサ at 01:57| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月24日

105:ghost

[意味をとりましょう]

After operation, he looked like a ghost of his former self.

解答3行下





■試訳

手術のあと彼は昔の面影がなくなってしまった


■本日のポイント

・ghost「やつれた人」

・ghostは「影」のイメージ 

・operation「手術」

・former self「以前の自分」

■■Hop

○おはようございます。

先日、1ヶ月ぶりに出席していた生徒がいました。

彼は勤勉なタイプ。

東大志望者です。

教室で話しかけてみたら

「何やってたの?」

「いや、ノイローゼになってて」

「え」

「勉強しすぎで拒否反応が」

なんというか、義務感で勉強してそうな感じです。

もっと気楽に学習できませんかね。

テストなんてゲームみたいなものです。

成績はスコアだと考えてください。

点数が少々わるくても落ち込まない。

受験ノイローゼなんて、ぷよぷよがうまくいかなくて学校休んでるみたいなもんですよ。

みなさん、気楽に、ね。

○本日はghostについてです。

本日の問題を

「以前の自分の亡霊が見えた」

などと解釈した人は死刑。

ghostの基本は確かに「幽霊」です。

ただし、「幽霊」のもつ、「まぼろし・ぼんやり」というイメージから

★ghost=「影」

の意味が出てきます。

次の例文を見てください。

★He didn't have a ghost of a chance to see her again.

彼女と再会する見込みはまったくなかった

日本語でも「影すらない」という言い方をしますよね。

この例文も

「再会の影すらない、再会の可能性はまったくない」という雰囲気。

★not ~ a ghost of…

「〜はまったくない」

とまとめられそうです。

■■Step

○「影」には「後ろについて回る人」という発想もあります。

日本語でも「金正日には影武者がいる」などといいます。

★Bush must keep his ghost for his address.

ブッシュは演説のためにゴーストライターを雇っているに違いない

「住所のための幽霊」では意味不明。

ghost=「ゴーストライター」、つまり影武者ですよね。

○ムンクの叫びの絵を思い出せますか?

あの、大口を開けた、頬のところが「影」というか「陰」だらけのもの。

あのイメージも「ghost」といいます。

★ghost=「やつれた姿、変わり果てた姿」です。

★He is a mere ghost of his former self.

昔のおもかげはまったくなかった

直訳は「今の彼は、昔の姿の、単に変わり果てた姿だ。」です。

■■Jump

○本日の問題

★After operation, he looked like a ghost of his former self.

手術のあと彼は昔の面影がなくなってしまった

“a ghost of his former self”は

「以前の彼の変わり果てた姿」ですね。

直訳は「手術後に、彼は「以前の彼の変わり果てた姿」のように見える」です。

わかりましたでしょうか。

(裏)

モバイルスイカに感動。
posted by マサ at 07:53| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月27日

103:betray

[意味をとりましょう]

Such optimism betrays a singular ignorance of human nature.

解答3行下




■試訳

そのような楽観論は人間の本質についてのかなりの無知をさらけ出している。

■本日のポイント

・betray=「裏切る」「うっかりもらす」

・betrayの「tray」は「trade=明け渡す」

・発音は「ビトレイ」


■■Hop

○おはようございます。

自作のPCがついに完成しました。

ヨドバシの店員の「自作って簡単ですよ」の言葉にだまされ、

3週間も格闘してきました。

あの店員に文句を言ってやろうとヨドバシに顔を出すことに。

「簡単じゃないじゃないですか」

「そうですか?ウフッ。」

「素人に自作なんて勧めないでくださいよ」

「でも完成してよかったですね、ウフッ、あとは」

「あとは?」

「グラフィックボードもつけると映像処理完璧ですねうっふぅ」

徹夜してますが取り付け方がわかりません。

またやられた・・・

○本日はbetrayについてです。

betrayといえば「裏切る」をご存知ですよね。

★He won’t betray her trust.

「彼は彼女の信頼を裏切ったりしないだろう」

ところが、次のような文だと「裏切る」ではうまく表せません。

★His face betrayed happiness.

「彼の顔は幸せを裏切った」??

ここでは

★betray=うっかりもらす、ばらす

の意味になっています。

「彼の顔は幸せを隠しきれなかった」ぐらいの意味ですね。


■■Step

○本来betrayの「tray」は「trade=取引」と同じものです。

つまり「やり取りして相手に渡す」感じ。

そこから

「敵に明け渡す」のイメージが出てきます。

「本来内側・味方側にとどめるものを明け渡す」という使い方です。

先ほどの例で考えてみます。

★He won’t betray her trust.

「彼は彼女の信頼を裏切ったりしないだろう」

「彼女の信頼」という自分側にあるものを、明け渡してしまう。

ここから「裏切る」が出ます。

★His face betrayed happiness.

「彼の顔は幸せを隠しきれなかった」

これも「幸せ」という内側にあるものを、見ているひとに明け渡してしまう。

ここから「もらす、ばらす」が出ます。

○ちなみにbetrayの発音は「ビトライ」ではなく「ビトレイ」です。

tradeも「トレイド」だから「ビトレイ」なんです。

■■Jump

○それでは本日の問題。

まずは単語チェック。

・optimism楽観論

・singular並外れた

・ignorance無知

・nature本質

★Such optimism betrays a singular ignorance of human nature.

「そのような楽観論は人間の本質についてのかなりの無知をさらけ出している」

「裏切る」では意味が通らないことを実感してください。

「無知」という内側に隠しておきたいものを明け渡してしまう、

→うっかり漏らしてしまう、ですね。

わかりましたでしょうか。

(裏)

髪切ってきます。

posted by マサ at 07:23| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月22日

099:early on

[適語を入れましょう]

Americans realized early ( ) the significance of easy access of information.

1 in 2 on 3 from 4 with






■答

2. on

アメリカ人は早くから情報に簡単にアクセスできることの重要性に気づいた


■■Hop

○おはようございます。

今週は少し体調を崩してます。

気温が下がってきますのでみなさんも気をつけてください。

○本日はonの使い方についてです。

early on「早くから・早期に」という言い回しがあります。

★It is important to establish the characters early on in the film.

映画では早期に配役を決めることが大切だ

このearly onが使われる文を見ていると、

決まって「そこからスタート」という文脈になっています。

○本日の問題文も

★Americans realized early on the significance of easy access of information.

アメリカ人は早くから情報に簡単にアクセスできることの重要性に気づいた

「早くから気づくのがスタートした」

という雰囲気ですね。

このように、

★on =「スタート、始まる」

と言えそうです。

○たとえば

★Is this game on at 5:00?

このゲームは5時に始まります?

のように使います。

■■Step

○皆さんはどの参考書にでも書いてある

★from now on=「今から」

というのをご存知ですか?

★The agreement will expire five years from now on.

この協定は今から 5 年後に期限切れとなる

「今から」だったらfrom nowでもいいのに

なぜonまでつけているんでしょう。

それはやっぱり

「今からスタート」

の文脈のときにonがついてきます。

先ほどの例文も

「今からスタートして五年後に期限切れになる」

という意味合いです。

■■Jump

○生徒と話していると、案外この

from now on

は知っているんですけど、他にもいろいろ使えることを知らない子が多いです。

★from then onあのときから(スタート)

★from 1970 on1970年から(スタート)

どれも

from Xという副詞句にonがついた形ですね。

○earlyも単独で副詞句になります。

ですからfrom now onも、early onもどちらも

副詞句+onの形です。

イメージは

+on

+on

どちらも同じ表現ですね。

わかりましたでしょうか。

☆本日のポイント☆

・early on「早くから」

「早くから始まった」の文脈で使う

・onは「スイッチオン=始まる」のイメージ

・from X on「Xから(スタート)」

posted by マサ at 06:17| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月19日

095:bear

[意味を取りましょう]

He always bears a revolver at his side

解答3行下




■試訳

彼はいつも拳銃を腰につけている

■Hop

○おはようございます。

先日生徒と結婚の話になりました。

「マサせんせー結婚してんの?」

「してないよ」

「したくないの?」

「したい。今すぐしたい」

「やっぱさ、いつもパソコンばっかいじってるから結婚できないんだよ」

「う」

「住んでるの秋葉だし」

「ちがう」

「近くでしょ?」

「う、歩いていける」

完全にオタク扱いを受けています。

○本日は基本イメージが日本語と異なる単語の話です。

bearといえば「生む」「我慢する」が思い浮かびますね。

★She was born to be a musician.

音楽家になるように生まれついた

★He can't bear being teased.

からかわれることに我慢できない

しかし、bearの基本は「持っている」です。たとえば

★bear a badge on one's coat

コートにバッジを持っている

この文ではon「接触」が使われてますから

コートに接触する状態でバッジを持っている

→バッジをつけている

ぐらいの意味です。

■Step

○もう一文。

★His face bears some resemblance to Napoleon I.

彼の顔はナポレオン 1 世にいくらか似ている

resemblance「類似点」ですから

「類似点を持っている」

→「似ている」となります。

○それではなぜ「我慢する」と「生む」の意味があるのでしょうか。

「生む」はもともと「おなかに子供を持つ」の意味から出てきています。

「我慢する」は直訳すればわかるはず。

★He bore the pain.

彼は苦痛を持っていた

ということは

苦痛から逃げ出せず我慢している

ということになります。

■Jump

○本日の問題も直訳してください。

そうすれば意味が自然とわかるはずです。

★He always bears a revolver at his side

彼はいつも拳銃を持っている+彼のsideに

拳銃を持つところといえば腰の辺り。

だからsideも「腰」と訳すといいでしょう。

☆本日のポイント☆

*bearの基本は「持っている」

*「我慢する」の意味は「苦境を持っている」から。

*「生む」の意味は「おなかに持っている」から。


posted by マサ at 13:55| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月06日

093:比較のas

[意味を取りましょう]

It winked into sight and as quickly slipped out of sight.

解答3行下





■試訳

それはぱっと現れ、そして同じようにすっと消えていった。

■Hop

○髪を切りました。

いつもの床屋で

「どうなさいますか」

「勝ち組ビジネスマンみたいにしてください」

「…わかりました」

携帯も変えました。

「ご希望の機種はございますか?」

「シンプルで勝ち組っぽいやつください」

「…かしこまりました」

そして変えた携帯でみんゴルに夢中の私。

庶民から抜け出せません。

○本日は比較のお話。

本題に行く前に、「wink」「slip」あたりの意味はわかりましたでしょうか?

言葉とは、受け手の頭にimageを浮かばせるのが仕事です。

winkと聞いたらどんなイメージですか?

「ぱちっ」って感じですね。

wink into sightは「ぱちっと視野に入ってくる」

つまり「見えるときに「ぱっ」と見えた」ことをあらわします。

○次の「slip」は「つるっ」ってところですかね。

slip out of sightは「つるんと視野から出て行く」

「見えなくなるときに「つるっ」と見えなくなった」

どちらも「ぱっと見えてぱっと消えた」って感じです。

■Step

○いよいよ本題のasです。

皆さんはas X asは知ってますよね?

★He is as good-hearted as you.

彼は君と同じぐらいいいやつだよ

これを否定文にすると

★He is not as[so] good-hearted as you.

彼は君と同じぐらいいいやつじゃないな

as asのセットのうち、前のasがsoに置き換え可能であることもご存知だと思います。

soは「それぐらい」という指示語。

先ほどの例文では、前半部分が

He is not as[so] good-hearted

彼はそれぐらいいいやつじゃない

という意味。

すると「それぐらいってどれどれぐらい?」と不足感が出てきます。

それを補うのが後ろのas youで

「「あなたぐらい」いいやつじゃない」という意味になります。

○いいですか?as asの前のasはsoと同じ、つまり指示語なんです。

その指す内容が後ろにあるときはas youのようにasを使います。

しかし、指す内容が後ろにあるとは限りません。

たとえば

★He loves her deeply, but she dislikes him as much.

ここではas muchの後ろにas…が書いていませんね。

そんなときも

「as = so」つまり「それぐらい」で直訳してください。

「彼は彼女を深く愛している、しかし彼女は彼をそれぐらい嫌っている。

どうですか?

わかりますよね?

asという指示語は前の「deeply」を指しています。

「彼女は「同じぐらい深く」嫌っている」という意味です。

■Jump

○本日の問題もasを「それぐらい」と直訳してください。

★It winked into sight and as quickly slipped out of sight.

「それはぱっと見えて、それぐらい速くぱっと消えた」

「それぐらい速く」とは「見えたときと同じぐらい速く」という意味だ、と
自然にわかりますね。

☆本日のポイント☆

・as X as…の前のasは指示語。

・「それぐらい」が直訳で、後ろのas…を指す。

・as Xで止まって、as…が書かれていないとき

→as Xよりも前のほうに「それぐらい」の内容が書いてある。

→直訳をすれば自然とわかる




posted by マサ at 01:56| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月09日

085:bear …ing

[正しいものを選べ]

Father’s joke does not bear ( ).

1, repeat
2, repeating
3, be repeated
4, being repeated




■答
2, repeating
親父のギャグは繰り返すに耐えない。

■Hop

○おはようございます。

先日ちびまるこちゃんの実写版を見ました。

藤木くんの不幸の手紙事件に腹を抱えるとともに、

父ヒロシがちゃんと父権を持っているのにほれぼれしました。

子供のご機嫌をとったりしないヒロシ。

友達親子が一般的な現代、ヒロシは親父っぽいなぁと。

昭和49年設定らしいですね。

当時はやったドラマに「寺内貫太郎一家」という頑固親父物があったのにもうなずけます。

○本日の問題のポイントは出題率高しです。

★Father’s joke does not bear ( ).

まず、空欄はbearの目的語の位置。

つまり名詞が入ります。

1, repeat

3, be repeated

以上の2つは動詞ですので×。

残りの2つは

2, repeating

4, being repeated

どちらも動名詞ですので目的語になれます。

選択肢2と4の違いは「する」「される」の違い。

2, repeatingは

「繰り返す(こと)」

4, being repeatedは

「繰り返される(こと)」

ですね。

○先頭にある「親父のジョーク」との関係で文法的に考えると、

「ジョークは繰り返される」という受身の関係ですから、

4, being repeatedが正解になりそうです。

ところが正解は2, repeatingになります。

■Step

○「ジョーク」は「繰り返される」ものなのに、

どうして「繰り返す」のほうが正解になるのでしょう。

これは難しいことではなく、実は日本語とまったく同じ現象です。

日本語でも

「そのジョークは繰り返しに耐えない」といいます。

「そのジョークは繰り返されるに耐えない」とは言いません。

このあたりの現象は英語日本語共通です。

ほかにも、たとえば

「この本は読む価値がある」と言えますが

「この本は読まれる価値がある」とは言いません。

英語では

This book is worth reading.といいますが

This book is worth being readとは言いません。

「この本」は「読まれる」ものにもかかわらず、です。

単に

*bear …ing

「…するに耐えられる」

と覚えるより、

「日本語と同じなんだ」

と思えば学習も気が楽になりませんか?


☆本日のポイント☆

*bear …ing
「…するに耐えられる」

主語との関係は「〜される」の受身。
しかし「〜する」の能動態表現で表す。
posted by マサ at 03:38| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月16日

079:note

[意味を取りましょう]
I detected a note of pride in her voice.




■試訳
「彼女の声には誇らしそうな調子が認められた」

■Hop

○おはようございます。

昨日は某予備校で早慶上智対策講座をやってきました。

ついこないだまでの旧三年生とは違い、みんな元気いっぱい。

気持ちも新たに春が迎えられそうです。

○本日はnoteについてです。

メルマガ本文にも書いておいたように、noteには基本的に2つの意味があります。

どちらもとっても重要なので、イメージを捉えておいてください。

○[一つめ] ⇒「注意(書き)」

これはカタカナ語の「ノート」と比較的近い。

★take a note

といえば「メモを取る」の意味です。

でも、日本語の「ノート」は英語では「notebook」なので間違わないように。

「注意」の意味はもともとラテン語の「nota」から来ています。

現代英語でもこの「nota」は生き残っています。

★「N.B.」=「注意せよ」

という省略語とか。

これは「nota bene」の略で、note wellの意味です。

beneがwellの意味というのもわかりませんか?

benefit「利益」とかもwellの香りがあります。

■Step

○[2つめ]は「音」でしたよね。

こっちのほうが我々日本人には難しい。

★the booming notes of a temple bell

「寺の鐘のゴーンと響く音」

これ例はまだまし。

「音」の意味を覚えておけば対処できます。

★”Good God!" she exclaimed, with a note of horror.

「 「まさか」と恐怖の声で叫んだ」

この例は、「音」から「声」に転用されている例。

あと、日本語で音や声の「調子」というフレーズがありますよね。

「声の調子がこわばっていた」とか。

この「調子」も英語では「note」といいます。

★The comments have a sour [bitter] note.

「そのコメントには痛烈な調子がこもっている」

辞書には「特徴」という意味もある、なんて書いてますが、

これも「調子」を意訳してるだけです。

★the note of his style

「彼の文体の特徴」

これって「彼の文体の調子」っていっても十分わかりますよね。

○本日の問題

★I detected a note of pride in her voice.

detectは「見つける」です。

後ろにvoiceとあるからnoteは「声」の意味ではかぶってしまいます。

だから「調子」で意味を取ってください。

「声に誇りに感じてるような調子が見受けられた」ぐらいがよいかと。

noteの意味をたくさん書きましたが、受験やToeicで出題されるのは「音、声、調子」ばかりです。

理解できましたでしょうか。

☆本日のポイント☆

*noteには大きく2つの意味

⇒「音」「注意(書き)」

*「音」の意味から「声」「調子」に転化。

*「N.B.」=「注意せよ」

note beneの略

posted by マサ at 07:43| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月11日

078:lead

[意味を取りましょう]

Do you want a gutful of lead?

解答3行下




■試訳

腹に弾をぶっ放されたいのか?

■Hop

○本日は意外な意味を持つ単語についてです。

leadと聞いたとき、皆さんはどんな意味を思い浮かべますか?

★He led me to the hotel.

「彼は私をホテルに連れてってくれた」

この分だと「導く、案内する」の意味ですね。

「あたしをリードしてね」みたいにカタカナ語で輸入されています。

名詞だと「先頭、首位」ぐらいの意味が思い浮かぶでしょうか。

★have the lead in the race

「レースで首位に立つ」

○ところがleadには別の意味があります。

「鉛」という意味です。

leadの「案内する」が「流れる、流す」というイメージを持っているようで、

鉛も少し熱するとすぐ流れ出すところからこの意味が来ているようです。

★The sky was as dull as lead.

「空は鉛のようにどんよりしていた」

○さらに「鉛でできたもの全般」を表せます。

よくあるのは「拳銃の弾」の意味。

色が似ているところから「鉛筆の芯」の意味も。

★burst his lead and rise from death

これはshakespeareのHenryの一説。

「棺おけを打ち破って死から蘇る」

昔は棺おけが鉛で出来ていたみたいですね。

■Step

○「そんなの見分けられないよ」という読者様、きっとおられますよね。

そのとおり、見分けられません。笑。

ただし、生英語なら発音が違いますから、わかるんですけどね。

「先導」系は「リード」

「鉛」系は「レッド」です。

文字だけなら苦しいですね。

周りの文脈から判断、としかいえません。

○それでは、本日の問題はどうでしょう。

★Do you want a gutful of lead?

ポイントはgutです。

gutの意味は「はらわた」

ちょっときもいですけど、このはらわたが沢山ある、つまりどっしりしている人のことを

「Guts(ガッツ)のある人」と言うのは皆さんもよく知っているところ。

また、a ~ful of という言い方は「沢山の…」という意味です。

a gutful ofは「腹いっぱいの」ですね。

そういえば先日、人口ごみを食べてしまっている魚について

★a gutful of plastic

と書いてあるブログを見ました。

○問題のa gutful of leadは「腹いっぱいの先頭」よりは「腹いっぱいの鉛」のほうが意味がある。

★Do you want a gutful of lead?

「腹いっぱい鉛が欲しいのか?」が直訳です。

この「鉛」が何を表しているかは前後次第ですが、「弾丸」だとすれば

「どてっぱらに弾ぶち込まれたいのか?」で場面が浮かぶ。

なので「弾丸」の訳にしてみました。

☆本日のポイント☆

lead「鉛(で出来たもの) 、拳銃の弾、鉛筆の芯」

gut「はらわた」

a ~ful of「〜でいっぱいの」

leadの発音は「レッド」




posted by マサ at 13:38| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月03日

076:regard

[適語を入れましょう]

Give my kind ( ) to your brother.
「お兄さんにくれぐれもよろしく」





■答:regards

■Hop
おはようございます。

東大で教科書とそっくりそのままの英文が出題されたとのニュースがありました。

ここまでならよくある話なんですが、大問5で出されたとのこと。

東大の問題は大問5以外は難しすぎて差がつかず、5番でどれだけ正解するかが勝負になってます。

英文を読んだことのあったひとはかなりのアドバンテージだったでしょうね。

○本日の問題は会話表現の中でよく出てくるのでTOEIC受験生もよく理解しておいてください。

★give A’s regards to人

「〜によろしくと伝える」

Please give my regards to Kent.

「ケントによろしく言っといてね」

なんて使い方をします。

単語集なんかには

★regards「よろしくとの挨拶」

と書いていたりします。

でも我々は普通

★regard=「みなす、考える」

I regard him as a genius.

「彼を天才だとみなす」

と覚えんてますよね。

なんで「みなす・考える」が「よろしくとの挨拶」に変わるのでしょう。

■Step

○regardは本来「後ろを守る」の意味です。

「re」=後ろ

「gard」=ガード

後ろをガードするってことです。

守るためには振り向いて後ろに注意しているイメージが出てきます。

そのあたりから

★regard=「じっと見る」

これは重要です。

★He fixed his regard on the child.

「その子をじっと見つめた」

fixは「固定する」で「視線を固める」といったイメージの文ですね。

先ほどの例文も直訳すると

★I regard him as a genius.

「彼を天才としてみる」

で、「見る」を「考える」の意味で使った比ゆ用法です。

間を取って「みなす」という和訳が与えられているんですね。

○本日の問題

Give my kind regards to your brother.

「お兄さんにくれぐれもよろしく」

これは「じっと見てるよ、忘れてないよ、敬意を持ってるよと伝えといて」

という意味。

手紙などで末尾に書く

Best Regardsは「敬具」にあたいするものです。

regardが相手への敬意や挨拶に使われるイメージがわきましたでしょうか。

☆本日のポイント☆

*regardは本来「後ろを守る」の意味
(「re」=後ろ「gard」=ガード)

⇒regard=「じっと見る、みなす」

*「じっと見る」が転じて「敬意」

⇒give A’s regards to人
「〜によろしくと伝える」


posted by マサ at 09:33| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月07日

069:match

[意味を取りましょう]
He would not be a good match for John.
解答3行下




■試訳

彼ではジョンの敵にはならないだろう。

■Hop

○暫く中断しておりましたが本日から再開!

私大の試験はすでに始まっていますね。

本番で舞い上がってしまう学生さんがとても多くいます。

練習でも本番でも、今までやってきたことしか点数に反映されないのは同じです。

わからないからといって裏読みしたりせず、落ち着いて、これまでの積み重ねをしっかり反映させてきてください。

それでは本日の問題。

○matchと聞けばどんな意味を思い浮かべますか?

「君の髪型、今日の服にマッチしてるね」

なんていう風に、「あっている」を思い浮かべる学生さんが多いと思います。

それで問題ないのですが、それはあくまで動詞の用例。

このあたりが輸入されている「マッチ」の限界ですね。

日本人にとっては名詞のmatchがイメージとして浮かびづらい。

それで試験に狙われることとなります。

■Step

○ポイントは以下のとおり。

◆match=「つりあっているもの」という名詞を表せる

たとえば「君とクリステルはお似合いだ」というとき、「クリステル」は「君につりあっているもの」ですよね。

その場合、

★Christel is a good match for you.

なんていうふうにいいます。

これは辞書では「お似合いのもの、配偶者」なんて書いているものですね。

★I’m no match for you in tennis.

「テニスで君にはかなわない」

こっちのmatchは辞書では「好敵手、ライバル」なんて書いてます。

でも、要するに「君とはつりあわない」ってことですよね。

この「力がつりあうもの」がする試合のことも「マッチ」というのは、日本語に輸入されていますね。

match=「つりあっているもの」、理解できましたでしょうか。

☆本日のポイント☆

*「つりあっているもの」という名詞が狙われる

⇒「ライバル、好敵手、お似合いの人」という文脈がおおい

⇒「match for…」の形が多い


posted by マサ at 03:31| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月28日

068:yeild

[次の画像の意味を答えよ]
yield1.GIF
*解答3行下




■答:前方優先、徐行、
*yield「譲る、屈する、生産する」

■Hop
○本日はyieldについてです。

yieldといえば、受験生の皆さんなら

★yield to
=give way to
「屈する、負ける」

と覚えているイデオムなどで登場します。

★He yields to no one in his knowledge of politics.
=He yields to no one in his knowledge of politics.
「政治学の知識にかけてはだれにも負けない」

じゃぁなぜ負けるとか屈するって意味になるのでしょう。

そこで先ほどの道路標識。

yield1.GIF

これは、アメリカなら「GIVE WAY」とかかれるところで、こっちのほうがわかりやすい。

先の交差する道が優先道路のときに「道を譲りましょう(=give way)」というメッセージ。

yieldも同じ意味です。

日本語で考えると一発でわかります。

・「車に道を譲る」

これは物理的な位置関係の意味ですね。

この「道を譲る」を比ゆで使ってみます。

「敵に道を譲る」

わかりますよね?

別に本当の「道」があるわけじゃないですけど、「相手を先に通す」から、「相手に譲る、負けてしまう、屈する」という意味になります。

■Step
○本日の問題は、この「屈する、負ける」の意味になる大元の意味「道を譲る」を理解してもらう目的で出してみました。

ちなみにgive way to、yield toの「to」は直訳でOK.

toといえば「〜に」ですよね。

「敵「に」屈する」だから「to」を使う、それだけです。

○ほかにもyeildには「生産する、産出する」と意訳できる文脈があります。

★The factory yields several million tons annually.
「この工場は年に数百万トンを生産する」

これもgiveとyeildは大体一緒、と考えると、納得がいきませんか?

giveは内側にあったもの・自分のものを、外に与えてやるというimageがわく単語。

yieldだって同じです。

この例文なら「工場が内側にあったものを外に出す」⇒「産出、生産する」ということです。

ほかにも

・give out「発表する」
・give off「光、においなどを発する」

などがありますが、これも内側にあったものを外にだす、のimage。

★give out false information
「間違った情報を流す」

★give off a very strong smell
「強烈なにおいを出す」

giveとyieldのimageが捉えられましたでしょうか。

☆本日のポイント☆
・yield to
=give way to
「屈する、負ける」
・give out「発表する」
・give off「光、においなどを発する」
・give/yieldは「内側から外に出す」

posted by マサ at 09:28| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月25日

067:help

■[適語を選びましょう]
They ( ) themselves freely to drinks.
酒を飲みほうだいに飲んだ  


■答:helped

■Hop
○おはようございます。

受験生の皆さん、センター試験お疲れ様でした。

TOEICの試験を受けられた方もお疲れ様でした。

受験生の場合はまだこれからが本番。

気を引き締めて頑張りましょう。

○本日の問題は、helpについてです。

helpといえば皆さんどんな知識をお持ちですか?

・help 「助ける」
・help oneself to 〜 
「〜を自由に取って食べる」
・cannot help 〜ing
「〜せざるを得ない」
・more 〜 than 人 can help
「必要以上の」

これぐらい出てきたら立派です。

立派に暗記マシーンです。

知らないよりはぜんぜんいいんですけど。
ただ、ちゃんと理解をした上で、つまり記憶にStoryをつけたうえで暗記しないと、ほかとのつながりも出ませんし、何よりすぐ記憶のかなたへと消え去ってしまいます。

次のイメージを大切にしてください。

◆help = 「手」

「help」は手を貸したり、出したりすること。

「手を貸す」というのは、英語でも

・give a hand 「手をかす、手伝う」

なんていいますが、これが「help:助ける」の本来のイメージです。

○helpを漠然と「助ける」と覚えていると誤解が出てきます。

▲We helped an infant left in the house on fire.
「我々は燃える家に取り残された幼児を助けた。」

上記の文はなんか変。

helpは「助ける」というよりは「手を貸す」です。

「宿題に手を貸す」だと、あくまで相手が宿題をする主体であり、そこに少し手を貸しているイメージ。

上の文だと、命がけでweたちが主体となり幼児を救い出しているのだから、helpだと変ですよね。この文は

○We rescued an infant left in the house on fire.

にするべきです。

■Step

○次に「手を出す」というイメージもあります。

このあたりが我々日本人にはあまりないわからないところ。

さらにさらに「手を出す」から「自分でコントロールする」のイメージも。

・cannnot help 〜ing「〜せざるを得ない」

このイデオムも「〜をコントロールできない」⇒「自然に任せるしかない」⇒「〜せざるを得ない」といった発想。

・more 〜 than 人 can help 「必要以上の」

こちらのイデオムは「コントロールできる以上の」といった発想です。

★Don't spend more than you can help.
「なるべく金を使わないようにしろ」

「コントロールできる以上の金を使うな」⇒「自分の手に余る金を使うな」⇒「ある程度の金で抑えとけ」みたいな意味。

やっぱり「手」が出てきています。

○それでは本日の問題

They ( ) themselves freely to drinks.
「酒を飲みほうだいに飲んだ」

・help oneself to「〜を自由に取って食べる」

これは「自ら手を出す」という意味です。

「酒に自由にを出した」ですよね。

「別に「手」って覚えてなくてもイデオムの意味を暗記してりゃいいんでしょ、大体後ろの食べ物系が来るんでしょ」という学生さんには、次の文を送ります。

★He helped himself freely to my car.
彼は私の車をわがもの顔に使った

後ろは食べ物じゃありませんよね。

「私の車に手を出してくる」ってな感じ。

helpの原義が理解できましたでしょうか。


☆本日のポイント☆
・help oneself to 〜 「〜を自由にとって食べる」
・helpは「手を出す」のイメージ
posted by マサ at 09:10| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月19日

065:humour

○おはようございます。

約二週間にわたって皆様にご提供いてまいりました、

「センター英語得点UPマニュアル」」のお申し込みを締め切らせていただ
きました。

大変多くの方からご連絡をいただき誠にありがとうございました。

■[意味を取りましょう]
I'm in no humor to listen to jokes.


■試訳
「私はジョークを聞く気分ではない」

■■Hop
○皆さんは、humourといえばどんなイメージがありますか?

「あいつにはユーモアのセンスがあるよな」、「面接で緊張しちゃってさ、
ユーモアをいう余裕もなかったよ」などですかね。

私たち日本人がカタカナ語として「ユーモア」という場合、「ウィットの効いた冗談」といったような意味合いで使っています。

すると本日の

★I'm in no humor to listen to jokes.

という英文だと、「ジョークを聞くジョークがない」なんて意味に思えてなんだか意味がわからない。

「大きな大男」「真っ白な白紙」みたいに意味がかぶってるようにも思えます。

○そこで次のhumourの原義を理解してください。

◆humour = 体液

なんかグロい話になってきましたね。

今は生理学の学問の中などに残っているだけの意味なのですが、大昔は

★the four humours 「4体液」

などといって、人間の体は4つの液体で出来上がってると信じられていまし
た。

まぁでもなんとなくわかりますよね。

人の体からは血は出るわ、鼻水出るわ、おしっこでるわ。全部色違うし。笑。

古きよきイギリス人の名誉のために言っておきますと、正確には鼻水とおしっこで人ができていると考えられていたわけではありません。

blood, phlegm, choler, black bileの四つでできていると考えられていました。

bloodはもちろん「血」、phlegmは「痰」、cholerは「胆汁」、black bileは「腎臓汁」。

これら4体液が人の性格、気分を左右するとされていた。

bloodが多い人は「生命力がある、元気、いい雰囲気」、phlegmが多いと「粘着質でひつこい」、cholerだと「かんしゃくを起こしやすい」、black bileが多いと「憂鬱」といった具合です。

■■Step

○これら四つの体液を総合して「humour」といいます。
ということは、四つの「blood, phlegm, choler, black bile」に共通のimageをhumourが持っているということ。

その共通のイメージとは

★「人の気分」

です。なので

★humour=「気分、機嫌」

という意味が出てきます。

これが受験で特に狙われる。

いつもお伝えしてますように、日本語に輸入されている英語のimageと、実際の英語のimageが違うときに問いたくなるのが出題者の心理なんです。

★keep good humour
「いい気分を保つ」

これなんかどうですか?

「いけてるジョークを飛ばし続ける」なんて思ったらだめですよ。

★When the humour took me, I would often go to the ball park.
「私は気が向くとよくあの野球場にいったものだ」

「気分が私を捉えると」が直訳です。

決して「冗談」みたいな意味ではありません。

こういった「気分、機嫌」のimageから、「good humour」だけが独立して使われるようになったのがいわゆる「ユーモア」なんですね。

○本日の問題

★I'm in no humor to listen to jokes.

「気分」で直訳しますと、

「私はジョークに耳を傾ける気分の中にいない」
⇒「私はジョークを聞く気分ではない」

になります。

わかりましたでしょうか。

☆本日のポイント☆
・humour = 「体液」が原義
・humour=「気分、機嫌」

posted by マサ at 09:23| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月17日

064:at once / 倒置?

[意味を取りましょう]

These lessons he at once preached and practiced.


■試訳

これらの教訓を彼は説くと同時に実行した

■Hop

○本日も真夜中更新です。

ポイントが二つあります。

ありがちな教え方をしてみるとこんな感じ。

1、[倒置パターン]

◆SVO⇒OSV

2、[語彙]

◆at once A and B

=both A and B

なんだかねぇ。

SVO⇒OSVって知っててどうすんだろ。

なにか役に立つんですかね。

たとえば

This rule the city must observe.

私が通っていたす○だ○予備校の先生は次のように言っておられました。

「observeは「まもる」という意味の他動詞」

「他動詞は後ろに目的語の名詞が来なくてはいけないのに何もない」

「ということは先頭のthis ruleが目的語のO。」

「本来the city must observe this ruleのSVOがOSVに倒置されているのだっ」

「Oは「〜を」と訳すので、先頭だからといって主語と考え「〜は」と訳してはいけないっ」

「OSVは本当の語順SVOに直して訳しましょう。」

「この町は、このルールを守らなくてはならない、が正解」

「みんなは天下の○ん○い予備校の生徒だからこんなのに引っかかってないよなっ」

いやいやいやいや。

なんでOSVの語順をSVOに直さなきゃならんのですか。

話者が何らかの理由で「OSV」の語順で発話しているものを、何で聞いてるものが勝手に語順を変えるとですか。

ていうか本来の語順ってなに??

OSVの文の本来の語順はOSVです。

書いてあるとおりが本来の語順。

SVOのほうが先生の脳内にしかない文なわけで、そっちのほうが嘘の語順です。

みんなだまされないように。

言語は音声なのだから耳に飛び込んできた順番で意味を取ればよい。

This rule the city must observe.

「このルール+この町+まもらなければ」

十分わかりますよね。

日本語でいうとこんな感じ。

「このルールは、この町がまもらなきゃなんだよ」

■Step

どんな文でも文頭のフレーズというのは、聞き手の耳に最初に飛び込む重要な情報です。

「彼は」と最初に聞いたら、続きは「彼」についての話題に決まってきます。まとめると

◆1文頭のフレーズ=文全体の話題低示

話題提示を表す日本語の助詞は「は」です。

いいですか?

「は」は話題提示であって、主語を表す言葉ではないんです。たとえば

★出川は頭が悪い

この文の主語はどれですか?

「出川は」ではないですよね。

述部「悪い」に対する主部は「頭が」です。

主語を表す助詞は「が」なんです。

んで、やっぱり「は」はその文の話題提示。

「出川について話しますと、頭が悪いんです」

これを一言で言うと「出川は頭が悪い」という日本語になりますよね。

◆2「は」=話題提示。

それでは◆1と◆2をたすとどうなりますか?

◆3、文頭のフレーズは「は」で訳せ

となります。

どんなに倒置されてても、文頭にあったら全部「は」。

文頭が話題提示なんだからね。

ちょっとやってみましょう。

This rule the city must observe.

「このルールは、この町が守らなければならない」

In the hall, a dance party was held.

「このホールの中では、ダンスパーティーが開かれていた」

ね。全部「は」ですよね。

倒置とか、元の形とか、かなりどうでもいいです。

書いてあるとおりに直訳してください。

前のフレーズは「は」って訳してください。

そうすれば勝手に英文のほうから意味を教えてくれるはずです。

○もうひとつは手短に。

◆at once A and B

=both A and B

「AとBどちらも、両方とも」

まぁこういう覚え方でもいいですけどね。

直訳すればわかるのに。

onceの意味は?

「一度」ですよね?

「かつて」と思った人は要反省。

「一度東京に行ったことがある」って

「かつて東京に行ったことがある」と同じですよね。

んじゃat once A and Bは?

=「AとB一度に」

これって「AとB同時に、」ってことですよね。

結果的にBothと同じになっています。

○それでは本文。

書いてる順どおりに、先頭は「は」で直訳します。

These lessons he at once preached and practiced.

「これらの教訓は、彼が説くのと同時に実践をしていた」

どうですか?

「これらの教訓について話しますと、彼が一度に解いて回ったり、実践してたものなんで
すよー」ってことです。

★He at once preached and practiced these lessons.

みたいにSVOに戻す必要などまったくありません。

いいですか?

倒置なんてどうでもいいんです。

まえから直訳していってください。

そうすれば道が開けます。

☆本日のポイント☆
・SVO⇒OSV
・at once A and B
=both A and B
・文頭のフレーズ=文全体の話題提示
・「は」=話題提示。
・文頭のフレーズは「は」で訳せ
posted by マサ at 01:03| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月16日

063:company

[意味を取りましょう]

The four-year-old child seems to prefer adult company.


■試訳

この四歳の子は大人とつきあうほうが好きらしい

■Hop

○皆さんこんばんは。

明日朝に作業ができなそうなので、

今回は時間を変更しての配信となります。

それでは本日の講義を始めます。

○本日の課題文、

★The child seems to prefer adult company.

皆さんは文字を見てすぐにimageが湧きましたでしょうか。

「その四歳の子+思える+好き+アダルト+会社」

将来が心配です。

まずは「アダルト」が極めてまずいですね。

最初に「大人」のimageを浮かべてください。

その次はcompany。基本は次のとおり

◆company=「一緒にいること」

なぜこのような意味になるのでしょう。

comはtogetherの意味で「ともに」です。

panyは「パン」。

日本人にとっての「ご飯」のようなものですね。

みんなで一緒に食卓を囲んでわいわいやる。

companyの原義は「一緒にパンを食べる」ということなんです。

■Step
○「一緒にパンを食べる」だったらなんで「combread」じゃないんだよっ、という人のためにひとくさり。

英語はドイツ語などと同じゲルマン語系です。

だからドイツ語ではbreadのことを「brot」といいます。

似てますよね。

一方フランス語やスペイン語イタリア語はラテン語系。

仏:pain, 西:pan, 伊:pane、やっぱり似ています。

ちなみにロシア語ではхлеб。

謎です。

companyってもともとゲルマン語系の英語じゃないんですね。

元はフランス語のcompagnieからきています。

ちなみにロシア語ではкомпания。

宇宙語です。

イギリスにはthe Norman Conquestでフランス人に占領されたり、the Hundred Years' Warでフランスと100年も戦争していた間にフランス語がかなり流入した。

その結果ずいぶん影響されたみたいです。

★There is nobody to keep her company.
「彼女の相手をする人がだれもいない」

◆A(’s) company=「Aと一緒にいること」

★If you keep company with people like that、〜
「もしあんな連中と付き合っていたら…」

◆keep company with ~「〜とつきあってる」

このあたりは頻出イデオムですね。

○本日の問題

★The hour-year-old child seems to prefer adult company.
「その四歳の子は大人と一緒にいるのが好きなようだ」

adult companyは◆A(’s) company=「Aと一緒にいること」ですから

「大人と一緒にいること」になります。

エロガキと誤解しないように。

わかりましたでしょうか。

☆本日のポイント☆
・company=「一緒にいること」
 もともと「一緒にパンを食べること」
・A(’s) company=「Aと一緒にいること」
・keep company with ~「〜とつきあってる」


posted by マサ at 00:27| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月12日

061:even

[意味を取りましょう]

The houses stood at an even distance from each other.

■試訳

「家が同じ間隔を置いて建っていた」

■Hop

○おはようございます。

本日はevenについてです。

皆さんevenの意味をどう覚えておられますか?

まず浮かぶのは「〜でさえ」ですかね。

私にとっては「そういう日本語に置き換わることもあるな」ぐらいです。

言葉の役割というものは、目の前にないもののImageを頭に浮かばせること。

たとえば[イヌ]とか[ドッグ]という音を聞くと私たちの頭の中にはあの、口がにょきっと出て、近づくと尻尾をぶんぶん振って、へっへっへっとか言っているあいつのimageが浮かびます。

つまり、訳というものは[英語⇔日本語]ではなく[英語⇔image⇔日本語] なのです。

○それでは、evenの基本イメージは次のとおり。

evenkihon.bmp

「平ら」「同じ」というimage。

★She has even teeth.

歯のラインがでこぼこではなく平らになっている。

このimageを日本語に置き換えると

→「彼女は歯並びがよい」ぐらいですかね。

★The goal made us even in the soccer game.

スコアが平ら、同じ。

「そのゴールで試合は同点になった」

野洲高校おめでとうございます。

私は滋賀出身です。

★even number「偶数」
even number.GIF

平らですね。

★odd number「奇数」
odd number.GIF

平らではなくちょっと変。

oddとは「奇妙な」という意味です。

○ほかにも辞書などには

★get even with
=「仕返しをする」

とか書いていますが、仕返しをすればおあいこ、同じ、つりあいます。

だからやっぱりevenです。

■Step

○んじゃ「でさえ」のevenのどのあたりが「平ら、同じ」なんでしょう。

このあたりが言語のあいまいさといいますか、イメージ勝負なところなんですが、

イメージをプラスマイナスの2項に分けてみてください。

肯定がプラス、否定がマイナス、よいがプラス、悪いがマイナス。

順接がプラス、逆接がマイナス、同じがプラス、違うがマイナス。

なんとなくわかりますよね?

んじゃevenは?

もちろん「プラス」側のイメージです。

平らがプラス、でこぼこがマイナス。

プラスの文にプラスのevenを付け加えてやると「プラスの強調」になります。

たとえば、

★For Horiemon, that is a lot of money.

「ホリエモンにとってそれは大金だ」

肯定文でプラスです。

ここにevenを足してやると

Even for Horiemon, that is a lot of money.

「ホリエモンにとってでさえも大金なんだよ」

ただでさえ大金なのに、大金持ちの堀江社長にとっても大金だってことはかなりの大金。

「大金」の度合いが飛躍的にアップしています。

つまりプラスの度合いがアップして強調されています。

そんなこんなで「〜でさえ」と訳すことがあるんです。

○本日の問題

★The houses stood at an even distance from each other.

これは比較的簡単。

distance「距離」と書いているから、距離がつりあっている、同じだという意味。

「家が同じぐらいの距離を置いて建っていた」

わかりましたでしょうか。

☆本日のポイント☆
・even「平ら/同じ」という概念
・get even with「…に仕返しをする」
・even number「偶数」
・odd number「奇数」


posted by マサ at 07:28| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月26日

052:fast

■[意味を取りましょう]
Before long the two formed a fast friendship.
解答3行下



■試訳
「間もなく 2 人はしっかりした友情を作り上げた」
■Hop
○本日は盲点となるfastの用法です。

センター試験の文法にも毎年多義語系の問題が出ていますので、よく理
解してください。

○fastといえば皆さんは「はやい」のイメージがあると思います。

でも本来は別の意味。次の基本を押さえてください。

◆fast=物理的な意味で「固定した」

次の文意を取ってみてください。

☆We made a boat fast to a post.

イメージわきますか?

「私たち+作った+ボートを+固定して+杭に」→「私たちはボートを
杭に固定した」です。

ほかにもfastenerもfastからできています。

「ファスナー」って固定するものですよね。

○次に物理的な意味から比ゆで使われるようになります。

☆He stood fast against any revision.

revisionはre「もう一度」vision「見る」んだから「見直し」です。

againstは「〜に反対して」。

「固定して立っていた+どんな見直しにも反対して」→「どんな見直し
にも反対して動じなかった」ぐらいの意味です。

fastが「固定」の意味から「動じない、しっかりしてる、かたい、強い」という比ゆで使われている例です。

◆fast=比ゆで「しっかりした」

■Step

○He is fast asleep.

このfast、参考書には「fast=ぐっすり」なんて書いてありますけど違
いますよね?

「しっかり寝る」って直訳すれば十分分かる。

「ぐっすり」は単なる意訳です。

基本的に1つの単語には1つの意味しかありません。

それでは次の文意は?

☆He is running fast.

「速く走っている」、なんて言わないでください。

「しっかり走っている」って直訳しましょう。

そしたら「ああ、がんばって走ってんだな、速そうだな」って分かりますよね。

○それでは今日の問題。

☆Before long the two formed a fast friendship.

before longは「長くなる前に」ですから「もうすぐ、まもなく」ぐらいの
意味。

a fast friendshipは「固定した友情」、「しっかりした友情」です。

「間もなく 2 人はしっかりした友情を作り上げた」

わかりましたでしょうか。

☆本日のポイント☆
*fast=物理的な意味で「固定した」
*fast=比ゆで「しっかりした」
*before long 「まもなく」

posted by マサ at 13:27| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月08日

041:settle

■ [適語を入れましょう]
He soon ( ) into his new position.
「すぐに新しい職に落ち着いた」



■答:settle

■Hop
○本日はsettleのお話です。

settleはsetからできています。

それではsetの意味は何でしょう。

日本語で考えてみましょう。

「電池をセットする」

ちゃんと電池を入れる場所があって、

そこに電池を差し込んでそれで準備完了、というイメージ。

「デートの日をセットする」

二人の予定をすり合わせて、うまく合える時間を探して

このタイミングならOKと準備を完了し、後は待つだけのイメージ。

つまり「setする」とは「準備完了」「その後変化がない」

といった雰囲気のある言葉です。

一度セットすれば落ち着くイメージといってもいい。

私は学生さんにsettleを教えるときは

「腰をすえる」と理解するといいよといっています。

腰をすえるって落ち着く感じですよね。

■Step

○実際の用例を見てみます。

◆The market settled down.

「市場は鎮静化した」

こないだまで株価が乱高下していた、

でもやっと「腰をすえた」という意味。

◆I settled back into my seat.

「席に深くすわり直した」

普通に「すわる」というよりsettle「腰をすえる」「準備完了」

「その後変化がない」のイメージです。

だから大きめで背もたれがついている椅子にinto「入っていく」イメージ。

そこで「腰をすえて」落ち着いています。

backというのは「もう一度」ってことです。

だからすわり「直す」と訳しています。

このsettle into…「中に入って落ち着く、腰をすえる」を比ゆで使ってみます。

◆本問
He soon settled into his new job.

「椅子」に深く腰を据える、ではなく、「新しい仕事」に

深く腰を据える。

つまりだんだんディープにかかわってそこで落ち着くことです。

だから「なれる」という雰囲気。

参考書にはsettle into…「なれる」と書いてありますが、

これだけに限らず「腰を据える」と覚えれば、どんなsettleの用法にも対応できます。

◆ほかにも

The dispute was amicably settled.

「その紛争は円満に解決した」

「解決する」=問題が終了、落ち着いた

やっぱり「腰を据える」のイメージ

単語というのは核になるイメージを持ってしまえば

いちいち意味を覚えたりする必要はありません。

settleの核を捕まえられましたでしょうか。

☆本日のポイント☆
・settle into…
「〜になれる」

・settleの基本は「腰をすえる」
ここから→「なれる・決める・定住する・解決する」


posted by マサ at 09:43| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月06日

039:chance

[意味を取りましょう]
The chances are that he will fail.
解答3行下



■訳:「たぶん彼は失敗するだろう」
■Hop
○本日は「chance」のお話です。

われわれは日常この言葉をよく使います。

だからこそ、日本語内での使い方が確立してしまっていて

英語があらわすchanceの意味を正確に捉え切れていません。

○英語のchanceには二つの使われ方があります。

◆成功するchance
◆失敗するchance

「失敗するチャンス」というのが日本語にはない発想です。

・You will have an excellent chance for you to show your ability.

「君は自分の能力を見せる絶好のチャンスを持つだろう」

これは「成功のチャンス」。

・Solid preparation will reduce your chance of failure.

「しっかりした準備が君の失敗のチャンスを減らすだろう」

こちらは「失敗のチャンス」です。

○チャンスといえば、われわれ日本人とってはプラスイメージ。

だから

reduce your chance

「チャンスを減らす」と書いていたらマイナスイメージの文に思えますよね。

しかし

reduce your chance of failure.

「失敗のチャンスを減らす」

と続きが書いていれば、断然プラスイメージです。

このあたりが分かる分からないの境界線ですね。

■Step
○以上のことからまとめると

chance=「成功したり失敗したりするチャンス」

要するに、「今後の可能性」のことを言っています。

「成功の可能性」と「失敗の可能性」というわけです。

・the chances are that SV…
「たぶん…だろう」

というのがよく参考書に書いてあったりしますが、

これも「可能性としては…になるんじゃない?」という意味。

それを言い換えると「たぶん…になるだろうね」といった感じです。

○今日の問題

The chances are that he will fail.
「たぶん彼は失敗するだろう」

これは「チャンス」と「失敗」という日本語の発想ではつながらないものを並べて引っ掛けようとしています。

でもchance=「可能性」と考えればすっきりします。

「可能性としてはあいつ失敗するんじゃないかな」という意味です。

☆本日のポイント☆
・the chances are that SV…
「たぶん…だろう」

・日本語の「チャンス」より英語のchanceは使い方が広い。

・「失敗するチャンス」という使い方に注意

・chance=「可能性」と考えるとよい
posted by マサ at 13:21| 得点直結!狙われる多義語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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